竜田山

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免疫の世界が哲学と通じているなんて!
免疫学個人授業
免疫学個人授業
多田 富雄, 南 伸坊
この間の「李白の月」が面白かったので、
南さんのほかの作品も読んでみる事にしました。
この本は、その道を代表する先生から
南さんが生徒役になって話を伺うというもので
この本のほかにも何作かあるみたいなんですが、
今日はとりあえず免疫学を読んでみました。

免疫というイメージはこの本を読むまで
人間の体を守ってくれるいいものという感じだったんですけど。
アレルギーの原因なども免疫が関係しているんですね!
免疫学の第一人者である多田先生によって
人の免疫がどのように働いていくのかがよくわかっていきます。
免疫は最近になって色々とわかってきたもののようです。

免疫システムが敵か味方かを識別するのって深いですね。
たとえ相手が最近だろうが自分の仲間の細胞であろうが、
自分のDNAであろうが
敵と判断した場合はとことんやっつける。
他人を識別する方法がまた凄い。
まさかこういうところで哲学的な話題になるとは思わず
南さんも少し混乱していたようです。

この本が作られたのは95年という、
ちょうどオウム真理教が話題になっていたころで
普通にオウム用語とかが載っていて懐かしい気分になりましたね。
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23:28 | 本の感想 | comments(12) | trackbacks(1)
黄金週間の衝撃
NHK趣味の園芸・作業12か月 5  サボテン
NHK趣味の園芸・作業12か月 5 サボテン
平尾 博

サボテンに関する本は何一つ読んでなかったので買ってきました・・・
植え替えの仕方、交配と発芽した種の管理など
サボテンを育てたい人には必読の本ですね・・・


この本を読んで私のサボテンについているのはワタムシだと知った・・・
うわぁぁぁぁっぁ!!!!
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22:59 | 本の感想 | comments(0) | trackbacks(0)
こういう本に弱い
レトロなつかしダイアリー
レトロなつかしダイアリー
佐々木 ルリ子
似たような本持っているじゃないか!と言われたし、
そう思いますけど
見ると買っちゃうんですよね。大好きなジャンルだし。
この本はペコちゃんや梅仁丹といったレトロなものや
ドイツのおもちゃやチェコのマッチラベルといったレトロチックなもの
(本書の中ではレトロかわいいという表現がされています。)を
あいうえお順に写真つきで紹介した本で、
表紙といい内容といい、とことんレトロチックにこだわっているんですよ。
いやーレトロっていいですよね。
実はさりげなくキャラメルの作り方とか
江ノ島の旅行記とかもありますけど
それすらなぜかレトロに感じさせるほど違和感が無いです。
かわいいもの満載で
見るたびに幸せな気持ちになります。
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23:29 | 本の感想 | comments(3) | trackbacks(0)
不思議な話は楽しい。
李白の月
李白の月
南 伸坊

不思議な話好きの私にはたまらない本ですね。
中国の「聊斎志異」(何と一発変換した!)や「捜神記」といった
不思議な話を集めた本の中から
南氏が漫画を書いてその補足をエッセーでした本です。
というわけで、本の半分が漫画なので読みやすいし、
エッセーも漫画も読めるので何やらお得なような・・・
どこかで読んだことのある話もあったのですが、
その話についての南さんの説も中々面白いです。
大体1988〜1990年に連載していたそうで
その頃の文章が少し軽めらしいというを知り
少しどうかしらと思っていましたけど
さほど気にせず読めました。
中国の話ってどうしてこんなに怖く、不思議な話が
淡々と書かれているのでしょうね。
作風と話の内容が合っていると思います。
前作の「仙人の壺」のほうも読んでみたいですね。
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23:02 | 本の感想 | comments(4) | trackbacks(0)
少しブラックなところが面白い
こまった人たち―チャペック小品集
こまった人たち―チャペック小品集
カレル チャペック, Karel Capek, 飯島 周

カレル・チャペック二冊目。
ユーモアがばちばち利いています、
世の中の不条理なことを鋭く批判した言葉は
どれもこれも名言集に出てきそうなくらい深い言葉がたくさんあります。
園芸のエッセーは前読んだ園芸家12ヶ月を思い出して微笑ましかったのですが、
あとはひたすら短いながら切れのある文章が続いて
読んでいるほうも緊張感がありました。
特に最後の寓話のあたりはナチス台頭を恐れつつ書かれたものらしく
悲壮な感じがひしひしと伝わってきます。
現在ではチェコの国民的作家として慕われているそうですが、
その鋭い批判から死後、
共産党から反体制の烙印を押されていたそうです。
レオ・ロンガネージもそうですが、
批判するものは右派左派にかかわらず煙たいものなのですね。
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23:19 | 本の感想 | comments(2) | trackbacks(2)
サボテンや多肉植物って実にいろいろな種類があるものですね。
サボテン・多肉植物ポケット辞典
サボテン・多肉植物ポケット辞典
平尾 博, 児玉 永吉

サボテンと多肉植物がたくさん載っている本。
さりげなく科や育て方まで載っているので
図鑑の粋を超えていますね。
昔宮沢章夫の青空の方法を読んだときに
「どんなポケットだ」と突っ込まれていましたが
確かにポケットサイズではありませんね・・・
そして「青空の方法」で突っ込まれていた「嫁入り娘」という種類が
なんと家にあったことが判明。
一緒に乗っていたパーティドレスも確かに・・・という感じです。
読んでいるとサボテンや多肉植物が色々ほしくなって困ります。
22:56 | 本の感想 | comments(0) | trackbacks(0)
ベケットといじめ
ベケットと「いじめ」
ベケットと「いじめ」
別役 実
富士見中学いじめ事件をベケットの劇から考察する本。
はっきり言って私はベケットも知らなければ
いじめ事件のこともよく知らりませんでした。
(フェザンの地下から
男子トイレがなくなった理由は何となく知っていたが、まさかこれとは・・・)
この本を読んで感じたことはその場の空気というものの恐ろしさです。
その場の空気に流されて
生徒を指導するべき立場の人間が
生徒をいじめる立場に回ってしまう。
当のいじめられている生徒までもが
他人のことのようにあいまいな発言しかできないという空気の恐ろしさ。
作者はベケットを例に取りながら
80年代の演劇がなぜ演劇論を出さなかったのかという謎も解いています。
80年代を象徴する事件から、80年代の演劇というものを
ベケットを通じて読み解くという
一見すると微妙に合わない内容が
作者の手によってぴっちり収まっていく様子は見事です。
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23:43 | 本の感想 | comments(2) | trackbacks(0)
たまにはがむしゃらに読むことも必要だね。
「三島由紀夫」とはなにものだったのか
「三島由紀夫」とはなにものだったのか
橋本 治
というわけで、久しぶりに評論をよんでみました。
実は私は、三島由紀夫の小説は「仮面の告白」「憂国」しか読んだことがないのです。
そして橋本治は桃尻語訳「枕草子」しか読んだことありません。
こんな私ですが、本屋でこの本を迷わず買って来たのは
題名も惹かれたし、いつか三島由紀夫を読んでみたいからです。
昔、澁澤龍彦の「偏愛的作家論」とか
その他のエッセーで三島由紀夫との交友を知り、
三島由紀夫を読んでみるかと思い立ちました。
まぁ処女作から読もうと「仮面の告白」を読み、
随分生々しい話だなと思いながら「憂国」を読んだら
もっと生々しい描写に断念してしまったという苦い記憶があります。
この本の作者も最初投げ出してしまったと言う箇所を読んで
これなら何とかなるかと思って読み始めることにしたのですが・・・
今考えると作者は別に描写にやられたわけではないですよね。
何のシンパシーを感じて私は買ってきたんだろう・・・謎です。

読んだことは無いくせに、「豊饒の海」のあらすじや評論を読んで
内容は知っていましたから、この本は特に心配なく読めました。
450ページほどの厚い本でしたが、読むのが苦にならないくらい面白く、
がむしゃらに読みました。

橋本氏によると、三島由紀夫は塔に監禁され助けて欲しいのに
いざ助けが来ると
その助けが死ぬことを望んでいる王子だったらしいです。
何と複雑な!とっとと救出されろと思いましたが
その観点から読むと「春の雪」の煮え切らない展開が
「禁色」が観念小説になった理由がわかります。
この辺の作者の話の進め方がうまいなと感じました。

読み終わってから澁澤龍彦の「豊饒の海」や「午後の曳航」の評論と
この本の評論を読み比べてみたら
切り方が違うとこんなに違うのかと思うくらい温度差がありました。
三島由紀夫の生前に交流があったか
無かったかという違いでは済まされないくらいです。
もし三島由紀夫の生きている間にこの本が出たら
三島由紀夫は絶対に嫌がると思います。
それくらい容赦ない本です。

装丁も三島由紀夫の新潮文庫の表紙の装丁
(たとえばこんな感じ)を取り入れていて、
新潮文庫のこだわりを感じました。
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23:31 | 本の感想 | comments(0) | trackbacks(2)
鼻行類
鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活
鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活
鼻行類という哺乳類をご存知でしょうか
1941年に偶然発見され、1957年に核実験の巻き添えで沈没したらしい
ハイアイアイ島で独自の進化を遂げた哺乳類が鼻行類と呼ばれています。
この本にはそんな哺乳類の生態や骨格などが
詳しく載っておりまして、とても面白く読みました。
この哺乳類の特徴は鼻で歩くために
大抵後ろ足が退化して手は餌を採るために長く伸びています。
食性も草食から肉食まで幅広く
花に擬態するものや空を飛ぶものまでいるということになっています。

私が一番好きなのはダンボハナアルキという種類でしょうか。
毛皮が虹色の光沢で空を飛ぶ様子は
「目もさめんばかりの光景」なそうです。
原書の絵はカラーなそうで一度見てみたいです。
(ちなみにダンボハナアルキで検索したらこのようなものを見つけてしまいました。
うーんちょっと怖い?)

ブログを彷徨っていたら「この本の信憑度はガリバー旅行記レベル」
と書いてあって思わず笑いました。
発表されると同時に生物学の権威が次々と雑誌に論評を載せたそうです。
筋肉の図や鼻行類の移動方法など
学者の目から見てもおかしくない内容だったのでしょうね。
中島誠之助の本当のニセモノ的なものだったのでしょうか。

鼻行類たちの島にいたと言われる
フアハ=ハチという原住民達も気になる存在です。
研究者達が持ち込んでしまった疫病で
島より先に滅びてしまったことになっているそうですが
彼らの生態を詳しく調査した本も読んでみたいですね。
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22:22 | 本の感想 | comments(0) | trackbacks(1)
古典の醍醐味ってこういうところにあるんですよね。
孫子の兵法―ライバルに勝つ知恵と戦略
孫子の兵法―ライバルに勝つ知恵と戦略
というわけで孫子の兵法も読みました。
中国の古典である「孫子」を実際の戦争の例などを参照しながら
わかりやすく説明している本です。
孫子の原文の書き下し文が載っているのもいいですね。
「風林火山」とか
「彼を知り己れを知れば、百戦してあやうからず(字でてこなかった)」とか
知っている故事がこういう意味だったのか・・・というのがよくわかります。
税別495円ながら内容が濃い本ですね。
兵法書=戦争のやり方=現代にはもう通用しない
のではなく、
部下のやる気を出させる方法や
ライバルに差をつける方法など、現代でも十分使えるし
著者の守屋氏はそういう使い方をして欲しいと望んでいるようです。

ブログを彷徨ってみてわかったんですが
結構この本を人生の参考にしている人って多いんですね。
孫子の時代から2500年ほど経っているのに古さが全然感じられません。
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20:56 | 本の感想 | comments(0) | trackbacks(0)

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