昭和レトロ商店街―ロングセラー商品たちの知られざるヒストリー
町田 忍
私はレトロなものが好きで、
こういう本を見かけるとすぐ買ってしまいました。
表紙はレトロなものの代表格
ケロリンを模しているというのもしゃれています。
これは正露丸や都こんぶ、オロナミンCといった
誰もが一度は目にした事のある商品のルーツを探る本です。
パッケージの移り変わりや当時の広告が
カラーで載っていると言うのもいいですね。
巻末の泉麻人との対談も面白かったです。
パーマンのパッケージの納豆は確かに見覚えがありますし、
私の家ではいまだにハイトリ紙使っていますよ。
私もまだまだ若造のつもりでいましたが、
「あー懐かしいなーこのパッケージ」と呟いたり、
「『グリコ・チョコレート・パイナップル』
というかけ声で階段を上がったり下がったりする」
じゃんけん遊びをやったことがあるので
どうやら中年だったみたいです。光陰矢のごとしですね。
作者のことは、以前学研の「六年の学習」で見たことがあります。
確か、「しょうゆ鯛」(お弁当についている魚の形をした
プラスチック製の醤油入れのことです。)
のコレクターとして紹介されていたような気がします。
(違う人だったらごめんなさい、手元に本が無いもので。)
そのときに「次はコーヒー缶収集日本一を目指す」と書いてあって
「不思議なものを集めている人がいるものだな」
と関心した記憶があります。
その後「お宝鑑定団」がテレビで始まり、
結構色々なものを集めている人がいることを知りました。
作者はレトロなものを小学生の頃から集めているので
この道の第一人者なのですね
例えば、缶コーヒーは
UCCが昭和44年に発売したことになっていたそうですが、
作者の家から昭和32年の「明治コーヒードリンクス」が出てきて
間違いだとわかったそうです。
こういうものは移り変わりが激しいので
誰かが保存していないとすぐ無くなってしまいます。
だから作者の研究は凄く意味があることなんですね。
三丁目の夕日の映画がロングラン上映しているそうですが、
こういうのは最近流行っているのでしょうか。
実は年末頃
「まだある。」という本を入手しました。
その感想を書こうと思ったのですが、
アマゾンで取り扱っていなくて断念していました。
この本を読んで「まだある。」の感想をやっぱり書くことにしました。
そのうちですけど・・・(いつだ)
そういえば澁澤龍彦の
「夢のある部屋」
を読んでいたとき、ある章に
(この章名を正確に書いたら変なスパムがいっぱい来そう)
「ヴィクトリア」や「アンネ」といった商品名が出てきたのですが
私は何のことだかわからず「下着か?」と思っていました。
この本に「アンネ」の広告があり、
そのルーツとして「ビクトリア」の紹介も詳しくされていて
ようやくどんな商品だかわかりました。
アンネが発売されてから8年後の1969年に発表された文章なので、
かなり一般に認知されていたものなのでしょうね。
作者はこのジャンルも集めていました。
いやはやここまでコレクションしているとは本当に頭が下がります。
本の帯に付いているケロリンおけのマークを貼って送ると
抽選でケロリンおけストラップやケロリンおけキーホルダーといった
ケロリンおけグッズがあたるそうです。
早速応募してしまいました・・・当たるといいですね。