竜田山

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♪波の〜谷間に〜命の花が〜
男の民俗学 (3) 大漁編
男の民俗学 (3) 大漁編
遠藤 ケイ

この本のシリーズは他に職人編と山野編とあって
その二つは読んだことあったんですが、
これは最新作にしてシリーズ完結作です。
(山野編を読んだときの私の感想はここ

前作の山野編は、山が舞台ということもあり
動植物の名前とか、まだわかる面もあったんですが。
この大漁編は海が舞台。
捕鯨師やサワラ突き漁師といった、まだ何となくイメージできるものから
めいろう師やイカダ師といった、名前だけでは全くイメージができないもの
更には、大漁旗染め師や海女眼鏡職人
(ちなみに海女は取材されていない。「男の民俗学」だから)
といった裏方まで
男たちの仕事を詳しく絵付きで描かれています。

帯に「板子一枚下は地獄 それでも笑う 男の心意気」という言葉。
解説を担当したのがC.W.ニコル
ますます無縁の世界で、しかも絵つきということもあって
まるで絵本のように夢中になって読みました。

そういえば最近漁師に憧れている人が多いらしいという話を
どこかで聞きましたが、
この本を読むと何となくわかるような気がします。
危険と隣り合わせながらたくましく生きている男たちの姿
前の本の感想でも書きましたが
「もうけがないのはわかっているけど、この仕事が好きだから」という信念
危険な職場故深まる仲間たちとの絆とか、大漁だったときの達成感
こうした現代社会では忘れ去られようとしているものに
惹かれる人も多いのでしょう。

後書きで作者も書いていますが
取材していた頃は1980〜89年で、年齢はその当時のものだそうです。
もう過去形でしか語れない職業もあるとか。
それを踏まえて改めて読んでみると
男たちの悲しみが伝わってくるような気がします。
作者が質問すると、怒られるどころか快く教えてくれる辺りが
名人の誇りと潔さを感じます。
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23:05 | 本の感想 | comments(2) | trackbacks(0)
レトロ好きにはたまらない一冊
昭和レトロ商店街―ロングセラー商品たちの知られざるヒストリー
昭和レトロ商店街―ロングセラー商品たちの知られざるヒストリー
町田 忍
私はレトロなものが好きで、
こういう本を見かけるとすぐ買ってしまいました。
表紙はレトロなものの代表格
ケロリンを模しているというのもしゃれています。

これは正露丸や都こんぶ、オロナミンCといった
誰もが一度は目にした事のある商品のルーツを探る本です。
パッケージの移り変わりや当時の広告が
カラーで載っていると言うのもいいですね。
巻末の泉麻人との対談も面白かったです。
パーマンのパッケージの納豆は確かに見覚えがありますし、
私の家ではいまだにハイトリ紙使っていますよ。

私もまだまだ若造のつもりでいましたが、
「あー懐かしいなーこのパッケージ」と呟いたり、
「『グリコ・チョコレート・パイナップル』
というかけ声で階段を上がったり下がったりする」
じゃんけん遊びをやったことがあるので
どうやら中年だったみたいです。光陰矢のごとしですね。

作者のことは、以前学研の「六年の学習」で見たことがあります。
確か、「しょうゆ鯛」(お弁当についている魚の形をした
プラスチック製の醤油入れのことです。)
のコレクターとして紹介されていたような気がします。
(違う人だったらごめんなさい、手元に本が無いもので。)
そのときに「次はコーヒー缶収集日本一を目指す」と書いてあって
「不思議なものを集めている人がいるものだな」
と関心した記憶があります。
その後「お宝鑑定団」がテレビで始まり、
結構色々なものを集めている人がいることを知りました。
作者はレトロなものを小学生の頃から集めているので
この道の第一人者なのですね
例えば、缶コーヒーは
UCCが昭和44年に発売したことになっていたそうですが、
作者の家から昭和32年の「明治コーヒードリンクス」が出てきて
間違いだとわかったそうです。
こういうものは移り変わりが激しいので
誰かが保存していないとすぐ無くなってしまいます。
だから作者の研究は凄く意味があることなんですね。

三丁目の夕日の映画がロングラン上映しているそうですが、
こういうのは最近流行っているのでしょうか。
実は年末頃「まだある。」という本を入手しました。
その感想を書こうと思ったのですが、
アマゾンで取り扱っていなくて断念していました。
この本を読んで「まだある。」の感想をやっぱり書くことにしました。
そのうちですけど・・・(いつだ)

そういえば澁澤龍彦の「夢のある部屋」
を読んでいたとき、ある章に
(この章名を正確に書いたら変なスパムがいっぱい来そう)
「ヴィクトリア」や「アンネ」といった商品名が出てきたのですが
私は何のことだかわからず「下着か?」と思っていました。
この本に「アンネ」の広告があり、
そのルーツとして「ビクトリア」の紹介も詳しくされていて
ようやくどんな商品だかわかりました。
アンネが発売されてから8年後の1969年に発表された文章なので、
かなり一般に認知されていたものなのでしょうね。
作者はこのジャンルも集めていました。
いやはやここまでコレクションしているとは本当に頭が下がります。

本の帯に付いているケロリンおけのマークを貼って送ると
抽選でケロリンおけストラップやケロリンおけキーホルダーといった
ケロリンおけグッズがあたるそうです。
早速応募してしまいました・・・当たるといいですね。
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19:56 | 本の感想 | comments(2) | trackbacks(1)
牛乳の作法
牛乳の作法
牛乳の作法
宮沢 章夫
さいきんこっちはあまり更新していませんでしたね。
私は宮沢章夫が好きで、「牛への道」からはまり、「わからなくなってきました」
「よくわからないねじ」
(私が依然書いたこの本の感想はここ
「青空の方法」
とエッセーを順調に買って読んでおります。
これは茫然とする技術と同じちくま文庫からですね。
ずっと表紙絵だった(「青空の方法」は違いますが)
しりあがり寿の絵もシュールで中々よかったですが、
今回の表紙絵は爽やかですね。(単行本は牛の写真だった)
こんな爽やかな表紙絵なのに中身がまた凄いです。
題名を見ただけで、内容が窺い知れます。
「脂肪を見せる」「お祭りは何時までやっていますか」
「戯曲はだめなの」「二千字の人」「野球への深く複雑な愛情」
どうです、何か気になるでしょう。
読んでみれば「そう来たか!」と
驚いたり笑ったり考えさせられたりします。
今回特ににお気に入りだったのは「ニコルソン」です。
「これからはニコルソンだ」の言葉には笑いました。

とはいえ・・・今回は少し難しかったです。
何しろ私は演劇も鑑賞したことが無いし、
戯曲も読んだことがないのです。
別役実や平田オリザという名前は聞いたことがあるだけだし
中上健二にもまだたどり着いていないので、
予習が必要な本だと思いました。
(まぁ彼の職業を考えたら当たり前なんですが)
事前に予習すればもっと面白くなったのだろう・・・と思うと残念です。
23:57 | 本の感想 | comments(2) | trackbacks(1)
昨日書いたことを見ていたら段々思い出してきた。
私の記憶が呼び覚まされてきました。
小学生の頃「黄金の脳を持つ男」や「死者のしかえし」、
「緑色の目の白いネコ」をはじめとする
金の星社の「世界ふしぎな話こわい話傑作集」に熱中していたはずだと。
公文出版の幻想文学館を読んで
「夢十夜」から夏目漱石を、「桜の木の下には」から梶井基次郎に興味を持ったことを。
結構昔から変な(怖い)本を読んでいた人だったのねー!
っていうか今よりも文学少女じゃないか!
ああー思い出すなぁーおどろおどろしい装丁の本たちを。
久しぶりに読んでみたいけど県立図書館は今工事中なのよね〜
23:50 | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0)
結構挿絵って重要なんですね。
合成人間ビルケ
合成人間ビルケ
ペリヤーエフ, 馬上 義太郎
最近思い出の児童書コーナーとなっているこのサイトですが、
今日は私の記憶におぼろげながら残っている児童書の話です。
合成人間ビルケ
題名をすっかり忘れていましたが、凄まじいタイトルですね。
ジャンルはSFです。
現在はSFなど全く読まないのに
当時の私は何を求めてこの本を読んだのでしょうか。
おぼろげな記憶をたどりつつ、
単語を適当にヤフーに打ち込んでようやく発見。
あらすじはこちらのサイトに詳しく載っております。
かなりおどろおどろしい内容ですよね。
怖がりの癖にこんな話を読んで、
またいつものごとく夜トイレに行けなくなったんだろう・・・
(余談ですが、最近になっても昼読んだ廃墟写真集のせいで、
夜電気を消して眠れなかった)と思いますが、
実はそんなに怖くなかった。
それは挿絵のせいです。
くまのこウーフシリーズで名高い井上洋介氏の挿絵だったのです。
現在は絶版だそうですが、表紙がこんな感じです。
この挿絵で随分救われたのかもしれません。
これが石原豪人(好きですけど)の挿絵だったりしたら
絶対トラウマになっています。
リンク先の受け売りになりますが、
SFに推理小説や恋愛の要素も入り、深い内容になっております。
首だけで生きることになった踊り子の苦悩は、
脳死問題や終末医療の問題をかかえた
現在へのメッセージもあるような気がしますね。
特に踊り子の首に若い女性の体を取り付けたら
体の作用で踊り子の顔も若返ったというエピソードは記憶に残っています。
後にホルモンとか拒絶反応とかを習ったときに思い出しました。
ところでこれもネットを彷徨って知ったのですが、
現在はイラストが新しくなったそうです。
うーん・・・この表紙絵だったらたぶん読んでないかも・・・
完訳本もあるようなので、
ジーキル博士とハイド氏の時みたいに
新たな発見があるかもしれないから読んでみたいですね。
23:56 | 児童書の感想 | comments(6) | trackbacks(1)
リンク一件追加しました。
佐保山の方にも書きましたが、グウェン様の愚窓の園をリンクしました。
歴史やミステリー、ガーデニングに詳しい方です。
エラリー・クイーンのコンテンツや
歴史のコンテンツが充実しているんですよ。
SFのコーナーがこれからどうなるのか気になります。

それから新カテゴリー「児童書」を作りました。
これから結構児童書をまめに更新する予定なので。
私が現役で読んでいた頃の本の感想がメインになると思いますが、
現在売っているかどうかいまいち自信がない・・・
23:31 | ブログ更新履歴 | comments(2) | trackbacks(0)
黒いお姫さま
黒いお姫さま―ドイツの昔話
黒いお姫さま―ドイツの昔話

画像はこちらにあります。
というわけで予告どおり「黒いお姫さま」の話です。
ドイツの昔話が、表題作をはじめ数作紹介されております。
昔話というものは基本的に残酷なものですが
このお話も例に漏れず、少々残酷。
ネットを徘徊してみるとトラウマになったという感想もあります。
確かに少し血みどろなような気もしますけど
かといってこれが子供向けに気を使われると
絶対面白さ半減です。
怖い話が好きな子供もいますからね。
子供の頃、竜の話の落ちには「なるほど!」と驚きました。
竜にも舌ってあったんですね
00:07 | 児童書の感想 | comments(0) | trackbacks(0)
feedmeterを取り付けてみました。
リンクしているブログパーツをさがせから
feedmeterを取り付けてみました。
更新頻度によって星や下のブロックが変化するらしいです。
これで自分にさりげなくプレッシャーでも与えてみようかな、と。
本当にブログパーツって面白くて、
無駄にサイドバーに貼り付けたい衝動に駆られます。

あと、はてなでやっていた謎の書き込みは放置決定しそうです。
毎日曜日に投稿していましたが、
色々忙しいことがあって書き込まなかったらその後ずるずると(汗
ここと佐保山はそんなことが無いようにがんばろう・・・
22:42 | ブログ更新履歴 | comments(0) | trackbacks(0)
昨日の話に関連して佐々木マキのこと
昨日の風力鉄道に乗っての表紙絵(画像はこちら)に
ものすごいデジャビュを感じたので
画家名で調べてみたらこんなサイトをみつけました。
佐々木マキの世界
なるほどー漫画家やイラストレーター、
絵本作家と幅広く活躍なさっている方なのですね。
シンプルな配色は絵本の表紙に向いていますね。
個人的にキツネや羊、狼といった動物のイラストが味があって好きです。

結構見覚えがあるものが多かったです。
村上春樹の表紙とか
「すんだことはすんだこと」や「黒いお姫さま」の絵本の絵とか。
特に上記2冊の絵本は面白いので
また別の機会にここで書きたいと思います。

それから「かにロボットのぼうけん」
この本凄く大好きでした!
普通に売られていた絵本ではなかったのですけど・・・
確か、かにロボット工場で落ちこぼれたかにロボットが
逃げ出したか捨てられた先の海で
本物のカニらに助けられ、幸せに暮らすような話だったような・・・
落ちこぼれのロボットというのが、何だかドラえもんを連想させますね。
実際に読んでみると、明るい絵柄に随分救われたような思い出があります。
あの本どこで読んだのだろう・・・家でなかったのは確かなんだけど・・・
23:58 | 児童書の感想 | comments(0) | trackbacks(1)
風力鉄道に乗って
風力鉄道に乗って
風力鉄道に乗って
斉藤 洋, 佐々木 マキ

画像つきはこちら

偶然気づいたけど「風力鉄道に乗って」の作者は
ルドルフとイッパイアッテナの作者と同じ人かー!!
なるほどー動物がありえないことをしているのに
違和感がないのはそのせいか。
さりげなくこの人の作品ではぺんぎんたんけんたいシリーズも好きです。
児童書好きにはたまりませんな。

もうかなり前に図書館で読んだ本なので内容はうろ覚えなのですが
主人公は中学受験を控えた小学生、
(今ネットを彷徨うまで、高校生か大学生だと捏造記憶していた。
小学生の頃読んでいたから、主人公とは同世代だったじゃないか!
やはり田舎だから中学受験の概念が無かったんだろうなぁー)
受験の参考書を読みながらいつもの電車に乗ったつもりが
列車の上に帆布が付いた風力鉄道に乗ってしまい、
風向きが変わるまでの数日間、
兄弟(人間と狐の兄弟!)ら数々の乗客たちと一緒に過ごす事になります。

この風力鉄道の凄いところは、風まかせなのは勿論
風呂や寝台車(わらに包まれて眠るらしい)があるところですね。
動物の乗客たちものんびりしたもので
目的地へ向かうのが遅れたり、着かなかったりしても決して慌てません。
むしろ潮干狩りなどしたりして余裕です。
一緒に乗っていた人型生物の話も中々面白い。
人間は少しあくせくしすぎなそうです。
彼が人間世界をよく行き来するせいなのでしょうね。
この辺りは少しユートピア小説のような感じがします。

しかし主人公も列車の中の風呂に入ったり
コンドルと戦ったりして、
いい息抜きになったのでしょうね。
私もこんな風まかせ鉄道になら乗ってみたいです。
・・・なんか前回の「阿房列車」シリーズでもこんなことを書いたような・・・
それにしても、食堂のメニューがすべて平仮名なのはきつい・・・
23:06 | 児童書の感想 | comments(0) | trackbacks(0)

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